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【古物商監修】出張買取の危険性とは?|優良業者を選ぶ9つのポイント

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【古物商監修】出張買取の危険性とは?|優良業者を選ぶ9つのポイント
  • 大量の不用品を処分したいけれど自宅に出張買取を呼ぶのは不安
  • 押し買いや買い叩きなどの出張買取業者のトラブルを聞いたことがある
  • 優良な出張買取業者の選び方を知りたい

「自宅に処分したい物があるけど、数が多すぎてリサイクルショップへ持ち込むのは難しい」と悩む人は多いです。処分したい物が大量にある場合、業者が自宅まで査定や買取に来てくれる出張買取は便利です。しかし、出張買取は悪質な業者による強引な買取や無許可営業といったトラブルも報告されています。

管理人トシロー
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現役古物商として1,000以上の商品を査定し、中古業界にも詳しい管理人が教えます。

この記事では、出張買取の仕組みやトラブル事例、危険な業者や優良業者を選ぶためのポイントなどを解説します。万一のトラブル発生時の相談先も掲載しているので、記事をブックマークしておけば安全に出張買取を活用できます。

記事の結論

飛び込み営業などをしてくる出張買取業者はほぼ悪徳業者と考えてください。ネットやテレビCMなどから自身で選んだ出張買取業者に連絡を取れば、ほぼ100%安全です。事前の相場調査と相見積もりを取れば、買取価格的にも満足のいく結果が多いため、出張買取は優秀な不用品売却手段です。

出張買取の基礎知識

出張買取の基礎知識は以下のとおりです。

  • 出張買取の仕組み
  • 「宅配買取」「店頭買取」との主な違い
  • ゼロではない悪質出張買取業者の存在

出張買取の概要を知り、自身にとって出張買取が必要かどうかを判断する材料にしてください。
» リサイクルショップで高く売れるもの39選を徹底紹介

出張買取の仕組み

出張買取は、スタッフが利用者の自宅まで直接訪問し、自宅にいながら品物を査定・買取してもらえるサービスです。利用者は事前に電話やWebサイトを通じて申し込み、訪問日時を決定します。当日は査定員が品物を査定し、買取価格を提示します。

利用者が価格に同意すれば現場で現金支払い、または後日振込で精算され、品物の搬出が行われるのが一般的です。自宅にいながら全ての手続きが完了する手軽さが出張買取の特徴です。

出張買取と「宅配買取」「店頭買取」の主な違い

出張買取が他の買取方法と大きく異なるのは、利用者の手間が最小限で済む点です。以下は「出張買取」「宅配買取」「店頭買取」の違いです。

出張買取
買取スタッフが品物を取りに自宅まで来訪して売却する
宅配買取
自身で品物を梱包し、宅配便で発送して売却する
店頭買取
自身で店舗まで品物を店頭まで持ち込んで売却する

出張買取は、品物を梱包して発送したり、自身で店舗まで運んだりする必要がありません。大型の物や大量の不用品を売却したい場合に出張買取を活用すると便利です。
» いらない服を捨てるのはもったいない!服の売却・処分術とは?

しかし、自宅というプライベートな空間で査定員と1対1になる場合もあります。家族や友人がいる場合に比べて、冷静な判断がしにくい、断りづらいと感じる点はあらかじめ認識しておきましょう。

ゼロではない悪質出張買取業者の存在

2013年の特定商取引法改正で、依頼のない出張買取は原則禁止され、悪質な「押し買い」に対する規制が強化されました。しかし、法律の網の目をかいくぐるような悪質業者が完全いなくなったわけではありません。
» 佐賀県警察「貴金属等の『押し買い』に注意!!」(外部サイト)

現在でも、電話やチラシで巧みに買取の約束を取り付け、強引な手法で買取を行おうとする業者は存在します。「自分は悪質業者には引っかからない」と油断せず、常に警戒心を持つようにしましょう。

特定商取引法と出張買取

出張買取は「訪問購入」として、特定商取引法(第58条の6〜14)の対象になります。特定商取引法では、消費者の申し出がない限り、業者が勝手に訪問したり契約を勧めたりすることは禁止されています。

契約後でも8日以内であれば理由を問わずクーリング・オフが可能です。買取業者はクーリング・オフについて書面で説明しなければなりません。万が一、書面の交付がなかった場合は、クーリング・オフの期間が開始せず、いつでも解約できる状態が延々と継続します。

出張買取のメリット

出張買取のメリットは以下のとおりです。

  • 不用品を手間なくまとめて処分できる
  • 売却・現金化に時間がかからない
  • 無店舗の買取専門業者は高価買取の場合がある

店舗やフリマアプリでの売却もメリットは多いですが、出張買取ならではの大きなメリットもあります。出張買取のメリットを把握し、自身の状況が出張買取に合っているかどうかの検討材料にしてください。

大量の不用品を手間なくまとめて処分できる

出張買取の最大のメリットは、時間と労力を節約できることです。自宅にいながら大量の不用品をまとめて売却できるため、重い荷物を店舗まで運ぶ必要がありません。出張買取は以下のような場合に利用するとメリットが大きいです。

  • 遺品整理
  • 引越し
  • 大掃除
  • 断捨離

» 必ず実感できる!断捨離で得られる8つの効果と継続するためのポイント

大型家具や家電など、持ち込みが面倒な物をわざわざ運ぶ必要もなく、自宅でそのまま査定してもらえます。貴金属や割れ物など、持ち運びに不安があるものも出張買取向きです。
» 洗濯機を売るときの注意点を解説!高く売るコツは3つだけ

副管理人サキ
副管理人サキ

出張料・査定料・キャンセル料が無料の業者も多く、気軽に利用できるのも魅力です。

売却・現金化に時間がかからない

出張買取では、自宅で即日査定が完了し、すぐに現金で支払いを受けられるケースが一般的です。フリマアプリでは、出品・取引成立後・発送・到着後の入金で1週間前後の時間が必要です。スピーディーにお金を手にできるのは出張買取の大きなメリットです。

今すぐお金が必要だったり、引越し前で時間制限があったりする場合にぴったりの売却方法です。
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無店舗の買取専門業者は高価買取の場合がある

出張買取は「出張のコストがかかるなら買取価格は安いんじゃないの?」と思われがちです。しかし、出張買取業者の中には、実店舗を持たずに営業しているところもあります。

管理人トシロー
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実店舗を持たない業者は、家賃や店舗運営にかかるコストが不要なため、浮いた分を買取価格に還元していることがあります。

同じ商品でも店頭買取より高額で買い取ってもらえる場合もあります。適切な業者を選べば、利便性が高いメリットだけでなく買取価格の面でも満足できる結果が期待できます。

注意するべき出張買取の代表的なトラブル事例

注意するべき出張買取の代表的なトラブル事例は以下のとおりです。

  • トラブル事例①:強引な押し買い
  • トラブル事例②:不当な買い叩き
  • トラブル事例③:突然の訪問や無許可営業
  • トラブル事例④:クーリング・オフの拒否
  • トラブル事例⑤:個人情報の悪用・漏洩

ありがちなトラブル事例を把握し、出張買取トラブルに巻き込まれない知識を身に付けましょう。

トラブル事例①:強引な押し買い

押し買いとは、利用者が売る意思を示していないにも関わらず、無理やり買取を進める手口です。悪徳業者は威圧的な態度や長時間の居座りなどの手段で、高価で価値のあるものを安価で買い取ろうとしてきます。2人組で圧力をかける、大声を出す、勝手に品物を運び出そうとするなど、悪質な手口を使うこともあります。

高齢者や一人で対応している場合に被害に遭いやすい傾向があります。悪徳業者は簡単な言い訳などでは帰りません。「居座りをされたら警察に通報するよう言われている」など、強固な姿勢できっぱりと拒絶しましょう。

管理人トシロー
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不当な居座りには警察への通報をしても全く問題ありません。不安を感じたら遠慮などせずに、すぐに110番をしましょう。

トラブル事例②:不当な買い叩き

買い叩きとは、品物の市場価値を無視して意図的に極端に低い査定額を提示する行為です。悪徳業者は、売り手の知識不足や「せっかく来てもらったのに断るのは申し訳ない」という心理につけ込んできます。「傷がある」「流行遅れ」など、もっともらしい理由をつけて価値を不当に査定額を下げようとするのも特徴です。

あらかじめ相場を把握しておくと買い叩かれにくいですし、目の前で相場を調べるのも効果的です。

副管理人サキ
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出張買取は「買いに来て頂いている」わけではなく、お互い商談をしている状態です。目の前で相場を調べるのは失礼な行為ではありません。

目の前で遠慮なく相場を調べて、悪質な買取業者の不当な買い叩きを予防しましょう。

優良な買取業者は、売り手に「相場より多少は安いけど、丁寧な業者だから売っても良いか」と思わせる誠実さがあります。業者の対応や査定額などを見て総合的に判断し「売っても良い」と思えたら売却に同意するようにしましょう。

トラブル事例③:突然の訪問や無許可営業

アポイントなしで突然自宅を訪問してくる「飛び込み営業」は法律で禁止されています。違法にも関わらず飛び込み営業を行う業者は、トラブルを起こす可能性が高いです。中古品の買取に必要な「古物商許可」を得ずに営業しているケースもあります。

違法行為を行っている業者は法律を遵守する意識が低く、他のトラブルを引き起こす可能性も高いです。飛び込みの出張買取はきっぱりと断りましょう。怪しい業者だと感じたら古物商許可証の提示を求めてください。

実際の古物商許可証(管理人所有)

トラブル事例④:クーリング・オフの拒否

悪徳業者と取引した場合、契約後に利用者がクーリング・オフを申し出ても拒否されるトラブルもあります。

管理人トシロー
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「もう売れてしまった」「キャンセル料がかかる」など虚偽の説明や、連絡を無視するなどで、クーリング・オフを拒否する業者がいます。

クーリング・オフは法律で認められた消費者の権利であり、業者がクーリング・オフを拒否することはできません。念のため、必ず事前にクーリング・オフができるかを確認しましょう。事業者は、クーリング・オフについて以下の内容を書面で交付しなければなりません。

  • 契約の内容
  • クーリング・オフができること
  • クーリング・オフの期間(契約日を含めて8日以内)
  • クーリング・オフの方法

買取時にクーリング・オフの説明がない場合は悪徳業者の可能性が高いです。

クーリング・オフの豆知識

業者は、クーリング・オフについて必ず書面で説明する必要があります。書面での説明がされていない場合、クーリング・オフができるタイムリミットがスタートしていない扱いとなります。口頭説明のみで書面を交付しなかった場合、ルール上はいつまでもクーリング・オフが可能な状態が続きます。

トラブル事例⑤:個人情報の悪用・漏洩

買取契約時に提供した氏名や住所、電話番号などの個人情報を流用する悪質業者も存在します。流用された個人情報は、他の悪質な勧誘電話や訪問販売に利用されたり、名簿業者に転売されたりします。一度流用された個人情報の不当な使用を防止することは困難です。

副管理人サキ
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飛び込み営業をしてきた怪しい出張買取業者とは取引せず、自分で予約した業者のみを使うなどの対策をしましょう。

悪質な業者が出す危険サイン6選

悪質な業者が出す危険サイン6選は以下のとおりです。

  • 突然の電話勧誘をしてくる業者
  • 軽トラックで巡回アナウンスしている業者
  • 会社情報が不透明な業者
  • 異常な高額査定からの大幅減額してくる業者
  • 古物商許可番号を提示しない業者
  • 契約を急かせて書面も交付しない業者

検討している業者が上記項目に1つでも当てはまる場合は警戒してください。トラブルに巻き込まれないよう業者選びは慎重に行いましょう。

突然の電話勧誘をしてくる業者

「今、近くにいるので伺っていいですか?」「不用品を高価買取します」といった突然の電話営業は違法行為です。無許可の電話勧誘は、特定商取引法で禁止されている「不招請勧誘(ふしょうせいかんゆう)」にあたります。

管理人トシロー
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消費者から申し込みがない限り、業者から訪問の約束を取りつけること自体が法律違反です。

軽い世間話のような会話の中で買取の話が出たとしても、違法行為になります。電話営業をしてくる業者は、法律に対する意識が低く、トラブルになりやすいです。知らない番号からの着信には出ない、不要な場合はきっぱり断ることを徹底し、必要性を感じたら迷わず警察などに相談しましょう。

軽トラックで巡回アナウンスしている業者

スピーカーを使って「不要品の回収・買取をしています」と言いながら住宅街を巡回する軽トラック業者にも要注意です。巡回している業者の中には、古物商許可のない無許可営業や、法律を無視した回収行為をしているケースが多いです。

無料回収と言っていたのに、後から「処分料がかかる」と高額請求をされるケースもあります。回収した品物を不法投棄する悪徳業者も存在します。

基本的に信頼性の高い買取業者は、勝手に巡回してくることはありません。チラシやネットで正式に申し込みを受けてから訪問するのが通常の流れです。

会社情報が不透明な業者

会社名や住所、電話番号、代表者名などの基本情報がはっきりしない業者には注意が必要です。会社情報を検索しても登記情報や口コミがまったく出てこない場合は、実態がない可能性もあります。

信頼できる業者は公式サイトで会社情報を明確に公開しています。固定電話や事務所の写真なども掲載していることが多いです。「怪しい」と感じたら名刺をもらうなどして、契約前に必ず業者の会社情報を調べるようにしましょう。

異常な高額査定からの大幅減額してくる業者

最初に「〇万円で買い取ります」と高額を提示し、契約直前になって難癖を付けて一気に査定額を下げる手口があります。高額査定からの減額は、典型的な悪質業者の手口です。利用者を安心させて逃げ道をふさぐ心理的テクニックであり、断りにくくするのが狙いです。

本当に信頼できる業者は、事前に品物の状態や相場をふまえた上で、現実的で納得できる価格提示をしてくれます。大幅に減額された場合は、無理に契約せず「他の業者にも聞いてみます」と冷静に断るようにしましょう。

古物商許可番号を提示しない業者

出張買取を行うには、古物商許可が必要です。買取業者は古物商許可証や行商従業者証(顔写真付きの身分証)を携帯・提示する義務があります。しかし、悪質な業者は、証明書を提示しなかったり、提示を求めても見せようとしなかったりする場合があります。

副管理人サキ
副管理人サキ

偽の古物商許可番号を伝えてくるケースもあるため注意が必要です。すべての古物商許可番号が公安委員会のWebサイトに載っているわけではありません。実在証明のため、一度番号を控えてから警察に照会してもらう方法があります。

許可番号は都道府県公安委員会が発行するもので、公式サイトや名刺にも掲載されているのが一般的です。提示を渋る、そもそも番号が存在しない業者は、違法営業の可能性が高く、即座に取引をやめるべきです。

契約を急かせて書面も交付しない業者

「今決めないとこの値段は出せません」「今すぐサインしてください」と急かしてくる業者にも注意しましょう。制限時間を設けて冷静な判断ができない状態にさせ、契約を急がせるのは典型的な悪質業者の手口です。

副管理人サキ
副管理人サキ

悪質な業者は、契約書や買取明細などの書類を渡さずに、証拠を残さずに不当な取引をすることもあります。

出張買取では、契約時に書面の交付が義務付けられており、内容の説明も必須です。もしも書類を出さない業者に当たったら、その場で取引を中止しましょう。契約を急がせる業者は絶対に疑ってかかりましょう。

管理人トシロー
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そもそも、高く売れるものは数日買取が遅れただけで価格が激減することはありません。査定額に納得がいかなければ数日検討しても問題ないです。

安全な業者選定のためのチェック項目9選

安全な業者選定のためのチェック項目は以下のとおりです。

  • 会社情報が明確である
  • 古物商許可番号を明示している
  • 出張・査定・キャンセルの手数料が無料
  • 事前におおよその査定をしてくれる
  • 査定員の身分証・行商従業者証を明示している
  • クーリング・オフ制度について事前説明がある
  • 口コミ・評判が良好である
  • 豊富な買取実績が公開されている
  • 飛び込み営業の出張買取業者を使わない

なるべく上記の内容が当てはまる業者を選定し、トラブルを避けて不用品を売却しましょう。

会社情報が明確である

信頼できる買取業者は、自社のWebサイトなどで「会社名」「所在地」「連絡先(固定電話)」などをはっきりと公開しています。特に固定電話は、実体のある事業者かどうかを見極める手がかりになります。会社情報が曖昧だったり、携帯番号しか記載されていなかったりする場合は注意しましょう。

管理人トシロー
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会社名で検索しても情報が出てこない、Googleマップに所在地が表示されない業者は、信用性に欠けます。

会社情報が開示されていない場合、トラブルが起こった際に業者と連絡がつかなくなる場合もあります。出張買取を頼む際は、基本的な会社情報が明示されているかをしっかり確認しましょう。

古物商許可番号を明示している

出張買取を行うには「古物商許可」が必要です。買取業者は、古物商許可番号と許可を受けた都道府県公安委員会名を表示する義務があります。信頼できる業者は、古物商許可番号を公式Webサイトや名刺、契約書類に明記しています。古物商許可番号の記載がない場合は違法営業の可能性もあるため要注意です。

許可番号が本物かどうかは、都道府県警のWebサイト(※)か警察への問い合わせで確認できます。許可番号が記載されていない業者や、許可番号の確認をはぐらかすような業者には依頼しない方が無難です。

※ ただし、都道府県警のWebサイトで許可番号を確認できるのは、Webサイトの届出をしている業者のみです。すべての業者の許可番号を確認できるわけではないので、注意してください。必要に応じて警察に照会してもらいましょう。

出張・査定・キャンセルの手数料が無料

出張買取では、出張料や査定料、キャンセル料などの費用が発生するかどうかは重要なポイントです。優良業者は費用をすべて無料としていることが多く、Webサイトにも明確に記載されています。悪徳業者は「出張無料」としつつ、契約を断るとキャンセル料を請求されるケースもあるため注意が必要です。

申し込みの前に、出張料などの料金に関するルールがどうなっているか、Webサイトなどで確認しておくと安心です。不明点は必ず問い合わせましょう。

副管理人サキ
副管理人サキ

料金体系がシンプルでわかりやすい業者ほど、信頼度が高い傾向にあります。

事前におおよその査定をしてくれる

安心して出張買取を利用するには、事前におおよその査定額を把握しておくことが大切です。最近では、電話やLINE、Webフォームを使って、品物の写真や情報を送ると概算価格を教えてくれる業者が増えています。訪問前に金額の目安がわかれば、訪問後に想定外の安値を提示されて困るリスクが減ります。

出張買取依頼前に、事前査定に対応しているかどうかをチェックしておきましょう。あらかじめ複数の業者に相見積もりをとっておくと、価格交渉もしやすくなります。

査定員の身分証・行商従業者証を明示している

出張買取で査定に入ってもらう前に、査定員がどこの誰なのかを確認しましょう。優良な業者は、訪問時に顔写真付きの社員証や「行商従業者証(※)」を提示することをあらかじめ明記しています。名乗るだけで証明書を見せない業者や、提示を渋る業者は危険です。

査定前に必ず査定員の身分証明をしてもらい、安心して商談ができる状態にしましょう。

※ 行商従業者証とは、訪問買取の際に必要な古物商の身分証明書で、氏名・顔写真・許可番号などが記載され、常に携帯・提示が義務付けられています。

クーリング・オフ制度について事前説明がある

出張買取には「クーリング・オフ制度」があり、契約日を含めて8日以内であれば無条件で契約を解除できます。優良な業者は、クーリング・オフについてきちんと説明し、契約書にも記載しています。逆に、制度の存在を伝えなかったり「キャンセルはできません」といった誤った案内をする業者には注意が必要です。

管理人トシロー
管理人トシロー

高齢者や初心者の知識不足につけこんで、クーリング・オフ制度を利用させないような案内をする業者は存在します。

出張買取を依頼するときに、クーリング・オフについて明示されているかをWebサイトなどで確認しておくと安心です。

口コミ・評判が良好である

業者選びの際は、Googleレビューや買取比較サイト、SNSなどの口コミ情報も有力な判断材料になります。「対応が丁寧」「査定がスムーズ」「説明がわかりやすい」といった良い評判が多いかを確認しましょう。

副管理人サキ
副管理人サキ

私は中古品を処分するとき、必ず10件以上の口コミを読むようにしています。

「連絡が遅い」「強引に売らされた」「クーリング・オフに応じない」といった口コミがある業者は避けてください。実際に利用した人の体験談は、公式サイトには書かれていないリアルな情報が得られる貴重な手がかりになります。

豊富な買取実績が公開されている

買取実績が豊富な業者は、査定額にも比較的期待ができます。優良業者は、公式サイトなどで「年間買取件数」や「過去の買取事例(商品ジャンルや価格帯)」を公開していることが多いです。高価買取してもらえる商品ジャンルなども判断しやすくなります。

自分が売りたいジャンルの取扱実績がしっかりあるかどうかもチェックしましょう。取引実績を公開している業者は、信頼性と査定力の高さの裏付けとなります。

飛び込み営業の出張買取業者を使わない

出張買取を安全に利用するには、必ず自分自身で調べて選んだ業者に依頼することが重要です。「飛び込み営業」や「電話勧誘」で知った業者を利用するのは推奨できません。中古買取業者が消費者の依頼なしに訪問することは、特定商取引法で厳しく規制されており、違法行為です。

管理人トシロー
管理人トシロー

飛び込み営業をしてくる出張買取は、ほぼ悪質な業者と考えてもいいくらいです。

実際には飛び込み営業をする中古業者の中に、真摯に営業している業者も少なからず存在します。しかし、飛び込み営業をしている時点で違法行為で営業をしている業者であることは忘れてはいけません。

出張買取を依頼する前の準備と対策

出張買取を依頼する前の準備と対策は以下のとおりです。

  • 売る品の買取相場を調査する
  • 品物の状態を写真で記録する
  • 付属品を探し、揃えておく
  • 簡単な清掃で見栄えを良くする
  • 可能であれば第三者に立ち会ってもらう

売る品の買取相場を調査する

査定してもらう前に、売りたい品物の買取相場を把握しておきましょう。フリマアプリの取引履歴、ネットオークションの落札価格、複数の買取業者のWebサイトなどが買取相場の参考になります。買取相場をあらかじめ把握していれば、不当な安値での買取を防ぐことができます。
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管理人トシロー
管理人トシロー

フリマアプリなどで販売していない商品を売る場合は、複数の出張買取業者を呼んで相見積もりを取る方法も有効です。

品物の状態を写真で記録する

品物を売る際は、査定前にスマホなどで写真を撮っておきましょう。売却前の証拠写真は、傷や汚れの有無、全体像など、複数の角度から撮影しておくと安心です。万が一、査定中や搬出時に傷つけられた場合や、買取後に「状態が悪かった」と言われた際に、反論するための証拠になります。

付属品を探し、揃えておく

購入時に付属していた箱・説明書・保証書・鑑定書・リモコン・ケーブル類などがあれば、必ず揃えておきましょう。付属品が揃っているかどうかで査定額は大きく変わります。探す手間はかかりますが、付属品が1つあるだけで買取価格が大幅にアップする場合もあります。

簡単な清掃で見栄えを良くする

品物についたホコリを拭き取ったり、簡単な汚れを落としたりするだけでも、査定員の心証は良くなります。無理に分解して清掃したり、専門的なクリーニングをしたりする必要はありません。できる範囲で綺麗にしておくことで、査定額アップにつながる可能性があります。

可能であれば第三者に立ち会ってもらう

査定当日は、可能であれば家族や友人に同席してもらうようにしましょう。第三者の同席は、最も簡単で効果的なトラブル抑止策です。第三者がいるだけで業者は強引な態度を取りにくくなります。査定額に満足いかなかった場合、業者と1対1の状態よりも身近な人間が立ち会っていた方が断りやすいです。

第三者の同席が難しい場合は、事前に「査定額が出たあとで家族に相談します」と伝える方法もあります。査定中に友人や家族とビデオ電話で話すだけでも、悪徳業者は悪いことをしづらくなります。

副管理人サキ
副管理人サキ

知人のサポートがあるだけで、自身も落ち着いて対応ができます。

査定当日のチェックリストと交渉術

査定当日のチェックリストと交渉術は以下のとおりです。

  • 査定員の身分証・許可証を確認する
  • 査定額の根拠を尋ねて価格交渉を行う
  • 追加費用や手数料の有無を最終確認する
  • 会話の録音で証拠を確保する
  • 査定に納得できなければきっぱりと断る

査定員の身分証・許可証を確認する

査定員が到着したら、玄関に入れる前に、必ず顔写真付きの社員証と古物商許可証または行商従業者証の提示を求めましょう。内容を確認し、可能であればスマホのカメラで撮影させてもらうのも有効です。提示を拒否したり、不審な点があったりした場合は、即座に査定を断りましょう。

管理人トシロー
管理人トシロー

事前に「ネットにあげたりはしないので許可証を写真で撮影しても良いですか?」と伝えると角が立ちません。

査定額の根拠を尋ねて価格交渉を行う

提示された査定額に疑問を感じたら、査定の根拠を具体的に尋ねましょう。事前に調べておいた相場価格や、他社の見積額を伝え「〇〇円くらいになりませんか?」と交渉してみることも有効です。ただし、根拠のない過度な要求は避け、冷静に話し合うようにしてください。

管理人トシロー
管理人トシロー

あまり非現実的な価格交渉をすると「ヤバい客だからもう取引しないでいいや」と思われてしまう場合もあります。

追加費用や手数料の有無を最終確認する

査定額に合意する前に、提示された金額から手数料や出張費、搬出費用などが引かれることがないか確認しましょう。全て込みの金額か念を押すことが重要です。口頭での確認だけでなく、契約書面にも手数料等がないことが明記されているか確認しましょう。

副管理人サキ
副管理人サキ

最終的な金額の確認は書面で行うのが確実です。

会話の録音で証拠を確保する

万が一のトラブルに備え、査定員との会話を録音しておくことも有効な自衛手段です。録音にはスマホの録音用アプリなどを活用しましょう。ただし、無断録音は後のトラブルを招く可能性もあります。「念のため、記録として録音させてもらっていいですか?」と事前に相手に伝えてから録音を開始するのが望ましいです。

副管理人サキ
副管理人サキ

「以前にトラブルがあって、録音を残すようにしています」など方便を使うのも角が立ちにくい良い手です。ただし、録音した音声はインターネットなどにアップしないようにし、不要になったら削除しましょう。

査定に納得できなければきっぱりと断る

提示された査定額、査定員の態度、契約条件などに納得できない点があれば、無理に契約する必要は全くありません。「今回は見送ります」「少し考えさせてください」と伝えて断りましょう。

管理人トシロー
管理人トシロー

出張買取は売り手と買い手の商談の場なので「せっかく来てもらったのに申し訳ない」と感じる必要はありません。提示された査定額では売りたくない場合は自分の意思を明確に伝えましょう。

契約後の手続きとクーリング・オフの活用法

手続き①:契約書の内容確認と控えの保管

買取が成立し契約書や買取明細書、領収書などが作成されたら、サインする前に必ず内容を詳細に確認してください。主に以下の内容が記載されているかチェックしましょう。

  • 買取品目
  • 数量
  • 単価
  • 合計金額
  • 支払方法
  • 業者情報(名称、住所、電話番号、古物商許可番号)
  • 契約日
  • 担当者名

不明点は必ず質問し、納得してからサインします。契約書の控えは必ず受け取り、大切に保管してください。

手続き②:クーリング・オフ制度の理解と行使方法

出張買取は、特定商取引法によりクーリング・オフ制度の対象となります。契約書面を受け取った日を含めて8日間は、理由に関わらず無条件で契約を解除できます。もし解約したい場合は、クーリング・オフの期間内に書面で業者に通知します。

管理人トシロー
管理人トシロー

実際にクーリング・オフを行う場合には、案内書面に従って手続きをしてください。

困ったときの相談窓口一覧

困ったときの相談窓口一覧は以下のとおりです。

  • 相談先①:消費生活センター|消費者ホットライン「188」
  • 相談先②:警察「110」|相談専用電話「#9110」または最寄りの警察署
  • 相談先③:法テラス経由などで弁護士に相談「0570-078-374」

相談先①:消費生活センター|消費者ホットライン「188」

クーリング・オフ拒否や不当請求など、契約に関するトラブルや、消費者ホットライン「188」に相談しましょう。お近くの消費生活センターや相談窓口につながり、専門の相談員からアドバイスや情報提供をしてもらえます。場合によっては業者との間に入って解決の手助けをしてくれます。

相談先②:警察「110」|相談専用電話「#9110」または最寄りの警察署

脅迫された、無理やり契約させられた、物を勝手に持ち去られたなどはすべて犯罪行為です。犯罪が行われたり身の危険を感じたりしたら、ためらわずに警察に通報しましょう。緊急性が高い場合は、110番通報も検討してください。

管理人トシロー
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すぐの110番が不安であれば、警察の相談専用ダイヤル「#9110」にかけましょう。状況に応じたアドバイスや担当部署への引き継ぎを行ってくれます。

古物商許可に関する無許可営業問題も警察、または都道府県公安委員会の管轄です。無許可が疑われた場合、「警察に相談します」と伝えると効果的です。

相談先③:法テラス経由などで弁護士に相談「0570-078-374」

クーリング・オフに応じてもらえない、高額な損害が発生した、業者との交渉が難航している場合は、弁護士への相談も有効です。法律の専門家として具体的な解決策の提示や代理人としての交渉、訴訟などの法的手続きを行ってくれます。

費用が心配な場合は、日本司法支援センター「法テラス」などで無料法律相談を利用することも可能です。
» 法テラス「法テラス・サポートダイヤル」(外部サイト)

まとめ|適切な業者を選べば出張買取はメリットが多い

出張買取は、自宅にいながら大量の不要品を処分できることが大きなメリットです。しかし、便利さの裏には悪徳業者による押し買いや買い叩きなどのリスクが潜んでいます。悪徳業者のサインは以下のようなものがあります。

  • 突然の電話勧誘をしてくる業者
  • 軽トラックで巡回アナウンスしている業者
  • 会社情報が不透明な業者
  • 古物商許可番号を提示しない業者
  • 異常な高額査定からの大幅減額してくる業者
  • 契約を急かせて書面も交付しない業者

飛び込み営業の出張買取業者を使わず、ネットやテレビCMなどから自身で出張買取業者を選べばリスクはほぼ回避できます。

管理人トシロー
管理人トシロー

万一トラブルが発生した場合は、一人で悩まず「消費者ホットライン(188)」や「警察(110または#9110)」に相談しましょう。

出張買取は、悪徳業者さえ選ばなければ、大型品や大量の不用品を手間なく適正価格で現金化できる便利な手段です。あらかじめリスクを把握し、自身で業者を選び、十分な準備を行えば、安心して出張買取サービスを活用できます。